歯周病と糖尿病の関わりは1990年代初めから非常に多くの報告がなされており、糖尿病患者は非糖尿病者と比べて歯周病の発症率、進行度が有意に高いことが明らかになっています。現在は、歯周病は糖尿病の第6の合併症だと言われています。
歯周病と糖尿病の関わりは1990年代初めから非常に多くの報告がなされており、糖尿病患者は非糖尿病者と比べて歯周病の発症率、進行度が有意に高いことが明らかになっています。現在は、歯周病は糖尿病の第6の合併症だと言われています。
一方で、歯周病に罹患した歯周組織から産生されるサイトカインが血管内のインスリンの機能を低下させることで糖尿病を悪化させていることが明らかにされています。 したがって、歯周病は糖尿病の病態の重症化に関与すると考えられており、歯周病治療により糖尿病が改善することも国内外の研究から明らかになっています。
肺炎による死亡率は近年著しく増加しており、がん、心疾患についで第三位である。これ医者の肺炎の多くは誤嚥性肺炎であり、咳反射の低下によって誤嚥がおこり、口腔内細菌が直接気管内に侵入することによって起こると考えられています。
したがって歯周病治療や口腔ケアによる口腔内細菌の減少は肺炎の発症率を著しく低下させ、また肺炎による死亡率も低下させることが研究で明らかになっています。
歯周病に罹患した妊婦では、歯周病により産生されたサイトカインなどの炎症性物質が血行を介して胎盤、子宮に移行し、早産・低体重児出産のリスクを高めると考えられています。
歯周病と血管障害に関する研究は、特にアテローム性動脈硬化症をはじめとする動脈疾患との関連が注目されています。
心筋梗塞や狭心症の虚血性心疾患は、心臓の冠状動脈にアテローム性プラーク(血管沈着物)が形成され閉塞されていくことで生じる病気です。
血管内に侵入した歯周病原性細菌やその病原因子などが、血流に乗って冠状動脈に達するとアテローム形成を促進し、その結果、心血管の病気が発症しやすくなります。さまざまな研究報告から歯周病に罹患していると、心血管疾患の発症リスクは1.15〜1.24倍高まると言われています。